スパイスの図鑑

[スパイスの個性や役割を知ってカレーをもっと楽しく!]

カレー作りで使われる主なスパイスを一覧でまとめてみました。「スパイスを買ったはいいけど、どのように使えばいいの?」というお困りの方はぜひ参考にしてみてください。

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【主要の11種類のスパイス】
スパイス 特徴 利用と薬効
カルダモン(風味付け) 樟脳※に似た清涼感あふれる香り。スパイス界の香りの王様とも呼ばれサフラン、バニラに次いで高価なスパイス。特有な芳香は中の黒い種子が源。噛むとほろ苦く少し辛みが残る。 ドレッシング、肉・魚料理、菓子類、口臭消し、消化促進
クローブ(風味付け) バニラに似たような甘く豊かな香り。噛むと刺激的に舌に刺すような渋みと苦味が残る。スパイスの中でももっとも香りが強い。使いすぎに注意。 肉の臭み消し、香り付け、ソース・ハムなどの肉料理、ピクルス、菓子類、お香、ポプリ
シナモン(風味付け) 爽快で特有の甘い香り。菓子類や飲み物などの甘い料理や辛い料理にも良く合う。 体を温め発汗を促進、胃腸を整える、お香、ポプリ
ターメリック(色付け) 土臭く苦味があり、主にパウダーで使用される。油や火を良く通して使う。薬効成分があり漢方薬のウコンで知られる。 カレー・料理の色付け、抗酸化作用、肝臓治療、浄化・解毒作用、ケガなどの治療
クミン(風味付け) 刺激的で爽やかな強い香り。少し苦味と辛みがある。カレーの香りを生む決めてとなる。肉、魚、野菜料理すべてに合う。コリアンダーとの相性も良い。インド料理ではカレーの基本でもありかかせない。 シチュー、チリコンカーン、ピクルス、クスクス料理、新陳代謝アップ、胃腸の活性化
コリアンダー(風味付け) 完熟するとレモンとセージを合わせたような柑橘系の甘い香り。他のスパイスよりも使用量が多い。香り以外に味付けやとろみをだす。葉の部分は香菜として使われる。 肉料理、ソーセージ、ピクルス、菓子類、胃腸の活性化、新陳代謝アップ、お香、香水
チリ(辛み付け) 辛さの象徴ともいうべき赤唐辛子。多品種で形や大きさ、色や味もさまざま、各国で使われている。辛み成分はカプサイシン。熱に強く煮込んでも辛みは損なわない。 キムチ、血行促進、冷え症の改善、肥満防止、食欲増進
マスタード(辛み付け) 鼻に抜けるような辛みと豊かな香り。ホワイト、イエロー、ブラックの3種があり、色が濃いほど刺激的な辛みを持つ。主に南インドで多用されホールを油で炒めて使用する。パウダーは温水などで溶くと辛みを生む。 ピクルス、ソーセージ、肉・魚グリル、ソース、消化促進
フェンネル(風味付け) アニスに似た爽やかな甘い香りと苦味を合わせ持つ。魚のハーブとも呼ばれる。インドでは口臭予防効果として食後にも食べられている。 魚料理の臭み消し、ピクルス、マリネ、菓子類、口臭予防、消化促進
フェネグリーク(風味付け) メープルのような甘い香り。苦味が強いので使いすぎ注意。ミックススパイスの原料の一つとしてもある。ビタミン、ミネラル、鉄分が豊富。豆類としても扱われベジタリアンにとって貴重なタンパク源となっている。葉の部分はメティ。 野菜カレー、チャツネ、サブジ、豆スープ、パン、消化促進、代謝アップ、強壮、咳や喉の緩和など
オールスパイス(風味付け) クローブ、シナモン、ナツメグをミックスしたような奥行きのある香り。幅広い用途で使用。主にジャマイカ産が有名。 挽き肉料理、ピクルス、シチュー、ケチャップ、焼き菓子、フルーツパイ、消化器系の不調や風邪予防

※樟脳(ショウノウ=別名カンファー)とはクスノキの木片などを水蒸気蒸留して得られる香り成分の結晶のこと。主に防虫剤、香料、医薬品などに利用されている。

世界中で使われているスパイスやハーブ類は350~500種類あるんだそうです。

そのうち日本で使われているものだけでもなんと100種類以上あるんだとか。すべてはご紹介できませんが、まだまだ「スパイスの図鑑」更新していきたいと思います。

それと、チリ(とうがらし)はさまざまな呼称があり説明するのに少し厄介なんですよね・・・。(鷹の爪?レッドペッパー?カイエンペッパー?チリパウダー??など)どれも同じ?違うの?!と疑問に思う方が多くいらっしゃいますよね。私も最初はさっぱり分けわからず・・・でした。

スパイスに興味を持っている方に、少しでもお役に立てればと思っています。

いかがでしたでしょうか、ご参照ありがとうございました。(内容は個人的な見解も含まれております)
See you!