最初に覚えておくこと

[作る前に知っておきたいスパイスの役割]

カレーに絶対不可欠なスパイス(=香辛料)ですが、それぞれ独特の香りや色といった個性を持ち、使い方や組み合わせによってカレーや料理の味わいが無限に広がり、より深いものにしてくれます。

こちらの画像はキーマカレーで使うスパイスを作る前にあらかじめ準備したもの。

まずはスパイス使いの基本である【スパイスの役割】を把握することです。使い方の基本がわかれば、後は自由自在に。今後の料理の幅もグ~ンと広がり上級の本格カレーを作ることもまったくもって夢ではありません。難しく考えず作りながら覚えていきましょう。

スパイスは大きく3つの効用に分けられています。

  1. 風味付け

    クミン、コリアンダー、クローブ、シナモン、カルダモンなど食欲を増進させます。スパイスの組み合わせ次第でより複雑な香りが生まれます。

  2. 辛み付け

    赤唐辛子、ブラックペッパー、マスタードなど味に強烈な刺激を与える辛みスパイスです。

  3. 色付け

    ターメリック、パプリカ、サフランなどまさにカレーの着色料でありカレー色になるスパイスです。

スパイスカレーに挑戦してみようという方は、この3つの効用を思い出してみてください。

もっともスタンダードでカレーによく使われるスパイス4種がこちら。最初に揃えるならこの4つのパウダースパイスがおすすめです。

  • クミン(風味)
  • コリアンダー(風味)
  • ターメリック(色付け)
  • 唐辛子(辛み)など

次に風味付けで使われるのがこちら。慣れてきたら個性のあるスパイスを少しずつプラスしていきましょう。

  • カルダモン
  • シナモン
  • クローブなど

最初からこれらのスパイスで作るのはちょっと不安だなという方は、カレーミックスパウダー(カレー粉)があります。普段の固形ルーで作るカレーからちょっとだけレベルを上げて、カレーミックスパウダー(カレー粉)+だし(コンソメ、ブイヨン、鶏ガラなど)を組み合わせて作ってみてはいかがでしょうか。

カレーパウダー(カレー粉)には、数種類のスパイスと先ほどの3つの効用のスパイスがバランスよく調合されているので、たくさんのスパイスを揃えなくてもこれ一つで簡単に作れてしまうとても便利なミックススパイスです。S&Bメーカーの赤缶が有名ですね。

スパイスの事前準備

ホールタイプとパウダータイプの使い方

乾燥スパイスの形状は、主に大きくホールタイプ(原形)とパウダータイプ(粉末)に分けられます。そして別ものでタイカレーなどでよく使われるフレッシュなハーブなどがありますね。

  • ホールタイプの場合(原形)
  • 最初の工程で油にホールスパイスの香りを移す手法「テンパリング」で使います(実はこの作業はとっても重要なんですね)。カレーのベースになるところなので、最初に焦げてしまうと最後に今までの苦労が水の泡になります。ここでの使うスパイスを「スタータースパイス」と呼んでいますね。仕上がりの完成度が左右される大事なポイントです。何といってもホールの良さは香りと深い味わいではないでしょうか。この手法は、仕上げに油を使った香り付けとしても使われ「タドュカ」とも呼ばれている手法ですが、加えるとジュッと一瞬にして力強い香りを演出します。
  • パウダータイプの場合(粉末)
  • いろいろなタイミングで使われています。下ごしらえでまぶしたり、行程の途中で入れたり、仕上げの時などです。簡単に言うとカレーの「味付け」的のような感覚でしょうか。スパイスの種類が豊富ですから、いかようにも変化するわけです。またカレーや料理の仕上げに一振り入れるとそれはそれで風味豊かな香りが楽しめます。ホールよりも幅広い分野で使えるため、最初は手軽に使えるパウダータイプから使用することをおすすめします。スパイスの種類が豊富ですから、いかようにも変化するわけです。またカレーや料理の仕上げに一振り入れるとそれはそれで風味豊かな香りが楽しめます。ホールよりも幅広い分野で使えるため、最初は手軽に使えるパウダータイプから使用することをおすすめします。

パウダータイプのポイントは、仕上げ用のスパイス以外はあらかじめ決めておいた分量を一度に入れることです。何回もスパイスを後から継ぎ足しするということはありません。・・・でもこれって結構難しいんですよね(苦笑)

スパイスの事前準備

最後になりますが、スパイスと素材(具)とのバランスも大切です。スパイスというのはスパイスがメインで主張しすぎてもダメですし、当然のことながらスパイスだけでは料理として完成しません。あくまでもメインとなる料理の中の主役は素材(具)です。

スパイスはその素材を活かし、そして素材の持ち味を引き立てる脇役であるということです。スパイスの料理は素材(具)ありき料理なのだとも言えます。

いかがでしたでしょうか。(内容は個人的な見解も含まれております)
ご参照ありがとうございました。See you!